出場義務違反金

日本女子プロゴルフ協会の規定が話題になっている。前年度のDefending Championが翌年度に大会に出場しない場合には罰則金が課されるというものだが、メディアの論調を見ると「時代遅れ」との意見が多いようだが、果たして本当にそうだろうか。

金額の多寡

JLPGAの場合は100万円、KLPGA(韓国)の場合は優勝賞金全額返還というのが規定されているらしい。100万円は渋野選手にとって決して大きくないとか、優勝金額全額は大き過ぎるとかそういう議論もあるようだ。

時代遅れなのか?

違和感を感じたフレーズは時代遅れではないか、という論調について。なんだかサラリーマンの働き方改革の進展とプロスポーツ選手の職業観がごっちゃになってはいないだろうか。Dadにはゴルフ界の時代遅れな印象はちっともなく、寧ろスポーツビジネスとして報奨金に関わる契約形態やイベント運営に関わる権利義務関係が先進しているスポーツ大国(米国)などに徐々に時代の流れで近づいてきたのかな、ぐらいに感じた程だ。(米国に有力選手の流出が激しい韓国は日本よりも更に進展しているのかもしれないとの推察も混ざる)

機会の広がりと規定の進化

海外での大会に掛け持ちする事は以前に比べるとハードルが下がり選択肢の広がりは出てきたのだろう。そこの部分だけを切り取れば「今どき」である事はその通りだと思うが、違約金に関わる制度はそれだからこそ近代的に進化してきたのではないのだろうか。

ファンの人はどうしても選手目線になるのだろうが、スポンサーや大会関係者が居ないとイベントは成り立たず、彼らのとっているリスクや投資に報いる仕組みを構築する意味でも抑止力はあっても良いのではないかな。

横峯選手が親族の結婚式に出席の為に出場を辞退したというのは、契約上の免責事項になんとかならなかったかなとの同情は感じるものの、金銭的な補填やTrade-offを厳しく求め大会関係者の利益やブランド価値を守ろうと行為は時代遅れでも何でもないし、プロスポーツビジネスとしては当然ではないだろうか。

読者vsプロスポーツ選手

読者が自分自身の職業観や環境を重ね合わせ投影しながら選手を応援するのは無理からぬところかもしれない。有給休暇が昔と違って認められ易くなったのにというサラリーマンの定規を彼女達に当て嵌めてその尺度で時代についてあれこれを議論するのには違和感残るなあ。GdF D

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